飼育日誌あったほうがいい?
動物を学校や幼稚園で飼っているけど、飼育日誌を作ったほうがいいのか悩んでいる飼育担当者もいるかと思います。
飼育日誌があると、いつ、何をしたか、何が起こったかが分かるようになります。
飼育担当者が毎日変わる場合、動物の前日の様子や作業内容が分からないので、日誌に書いておくことで次の人に伝えることができます。また、休日に学校関係者以外に飼育を頼んでいる場合、その方々との連絡手段にもなります。
少人数で動物のお世話をしている場合、口で伝えるだけでいいと思う方もいるかもしれませんが、記録に残すことで、動物の状態を過去にさかのぼって知ることができるので、動物の異変に早く気付くことができるようになります。
飼育日誌何に書く?
さあ、飼育日誌を始めよう!と思っても、何に書けばいいか迷うと思います。ツールごとのメリット・デメリットを紹介したいと思います。各校にあったツールを探してみてくださいね。
1.ノートに書く方法
メリット
・手軽
・文章の長さの調節がしやすい
・飼育小屋に置いておくことができる
・いつでも誰でも見ることができる
デメリット
・ノート代がかかる
・字が下手な方には不向き
・過去の出来事を探すのが大変
2.白紙に書く場合
メリット
・手軽
・文章の長さの調節がしやすい
・絵がかきやすい
・飼育小屋に置いておくことができる
・いつでも誰でも見ることができる
デメリット
・字が下手な方には不向き
・構成が人によってバラバラ
・紙がバラバラにならないよう気をつける
3.パソコンで日誌を作成し紙に印刷する
メリット
・一度形式を作ってしまえば管理が楽
・いつでも誰でも見ることができる
・かさばらない
デメリット
・形式が決まっているため、長く書きたい人は日誌内に収まらなくなる可能性がある。
・印刷をしないといけない
・紙がバラバラにならないように気を付ける
4.エクセルで管理
メリット
・一度形式を作ってしまえば管理が楽
・過去の出来事を探しやすい
・字が下手な方におすすめ
・紙やノートと違い、かさばらない
デメリット
・毎日決まったパソコンを起動させないといけない
・データが消えてしまうことがある
・休日当番の人が日誌を書けない
・使い方が分からない人が書けない
【番外編】グループラインで日誌を共有
大人だけで動物をお世話している場合、LINEで日誌を書く方法があります。
メリット
・手軽
・いつでもどこでも書くことができる
・すぐに全員で共有したり、連絡することができる
・写真も簡単に載せることができる
・かさばらない
デメリット
・子供たちが見ることができない
・複数飼養の場合、過去の出来事を探すのが大変
・絵が描きにくい
飼育日誌の書き方のルール
飼育日誌には書き方のルールがあります。ルールを守らないと読みづらくなってしまいます。次の人が読んでも分かるように、簡潔に書きましょう。
・項目ごとに分けて書きましょう。
・文章だけではわかりにくい場合、絵でかいても大丈夫です。
・飼育記録と感想が混ざらないようにしましょう。
・困ったときや緊急の場合(病気・ケガなど)は先生に相談しましょう
【必ず書くこと】飼育記録
①日付
②お世話した時刻と温度
③天気
④氏名(苗字だけでもよい)
⑤動物の様子(食欲の有無・排泄物の状態・投薬の有無・動物が何をしていたかなど)
⑥動物の頭数
⑦作業内容(どんな作業をしたか)
【書く必要がある人だけでOKのもの】
⑧連絡事項(次の人やほかの人に伝えたいこと、お願いしたいこと)
⑨行事がある場合は行事名も書く(運動会・授業参観など)
【書きたい人だけでOKのもの】
⑩感想
⑪気になること、気づいたこと(いつもより元気がない など)
⑫意見(こうしたほうがいいのでは? など)
【もっと詳しく書きたい人】
⑬エサの量やエサの種類
⑭投薬している場合、薬の種類・量・回数・投薬期間
【簡略化していいもの】
以下の項目はマークや記号で簡略化することができます。担当者によって違う書き方をすると分からなくなるため、簡略化する場合は、みんなで書き方を話し合って決めてください。
・天気
・食欲の有無(全頭食欲がある場合→〇、食欲がない動物がいる場合は補足説明 など)
・排泄物の状態(全頭良い場合→〇、調子が悪い動物がいる場合は補足説明 など))
・ルーティンワークの作業内容
飼育日誌のよい例と悪い例紹介
うさぎを5頭飼育している学校でノートで作っている飼育日誌の一例です。斜頸治療中のオスのうさぎ、妊娠中のうさぎが1頭います。
〇よい例
・項目ごとに分けているので読みやすいです。
・連絡事項が箇条書きになっているので分かりやすいです。
×悪い例(NG例)
こんな時どうする?飼育日誌のQ&A
Q.いろいろな種類の動物を飼っています。動物ごとに日誌を分けたほうがいいでしょうか?
A.分けても分けなくても大丈夫です。
動物ごとにお世話する人が違う場合(うさぎ当番は3年、鳥当番は5年など)は分けたほうが管理がしやすくなります。
いろいろな動物を決まった担当者がお世話する場合(動物のお世話は飼育委員のみが担当 など)は同じ日誌に動物の種類ごとに書いていくとよいでしょう。
Q.ウサギを10羽飼育しています。全頭について書かないといけませんか?
A.その日特徴があった子についてのみ書けばいいです。病気やケガ、妊娠などをしている動物については毎日健康状態を書くとよいでしょう。
1頭1頭詳しく書きたい場合は個体表を作成することをお勧めします。
Q.日誌を書くのは大変です。お掃除・えさやりチェックカードだけでもいいですか?
お掃除チェックだけでは、動物の健康状態をほかの担当者に伝えることができません。動物の様子や健康状態を担当者全員に把握してもらうために一言でもいいので、文章で書いたほうがよいでしょう。
おわりに
飼育日誌を書くと日ごろからの動物の様子が分かり、動物の体調の変化に気づくことができるようになるため、病気のリスクを減らすことができるようになります。
飼育日誌を読み返すことで、動物に対する理解が深まったり、愛情をもってお世話できるようになります。
子供たちが日誌を書く場合は、観察力、人に伝える力がつくでしょう。
飼育担当者が多い場合は担当者同士の連絡ツールとして使うこともできます。
飼育日誌を書くことは動物にとっても人にとってもメリットだらけです。
今日からでもいいので飼育日誌はじめてみませんか?
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